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うつ病などで通院中の人は自立支援(1割負担)を申請した方がいい

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初めて心療内科にかかってからもう8年になる。

4年くらいで一度は寛解したものの、その後再発。

再び精神科のお世話になっている。

当初の診断は「パニック障害」と「双極性障害」(躁うつ病)だったのだけど、再発後に別の専門医にかかると背後に「広汎性発達障害」があるようだということだった。

日頃感じている「生きづらさ」のようなものはそういうところにあるのかもしれない。

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自立支援医療費(精神通院)で1割負担に

うつ病をはじめとする精神疾患に使われる薬というのは高価なものもあって、通常の健康保険の3割負担でも家計が苦しくなってしまう。

現在は伝統的な薬を使っているために負担は大きくないのだけど、今後使うことになる発達障害の薬は薬価が高いと聞いた。

そうしたことから、東京都の自立支援医療費(精神通院)の支給を申請することにした

申請が通れば、精神疾患に関わる医療費が1割負担になる。

自立支援を申請することへのためらい

正直に言うと、世間体を気にして支援の申請をためらっていた。

「そういう人」と思われるのが怖い。周りも「就職に影響するんじゃないか」とか、そういうことを言ってくる。

そうはいっても、低収入の僕にとって医療費は非常に大きな負担だ

毎月1万円程度の医療費を払い続けるのはつらいものがあるし、今後薬価の高い薬を使うことになるというのであれば、背に腹は代えられない。

周りに知られる可能性はなさそう

自立支援医療費(精神通院)は、通院する医療機関(精神科専門医・薬局)と申請先の自治体(僕の場合は東京都)にしか知られないわけだから、特に問題が起きることはないだろう。

周りに知られうるのは「うつ病で精神科に通っている」という事実だけで、その負担が何割だとかそういうのは言わなければわからない。

すでに精神疾患をカミングアウトしている人にとっては、新たに痛手を被ることはないだろう。

自立支援医療費(精神通院)の申請方法

自立支援医療費(精神通院)を申請するには自分から医師に利用の意思を伝えなければいけない。

中には「自立支援を使ったら?」と言ってくれる親切な医者もいるのだろうけど、今までそういったことはなかった。

通院期間については特に制限がないようなので、長期の通院が必要だと感じた時点で医師に伝えた方がいい。

自立支援医療費(精神通院)の申請書
自立支援医療費(精神通院)の申請書

申請の手続きの流れ

  1. 自治体の申請窓口(保健センターなど)で申請書を受け取る
  2. 専用の様式の診断書を指定医療機関の主治医に記入してもらう(自費)
  3. 申請書・診断書・健康保険証のコピー・所得区分の認定に必要な書類を持って再度申請窓口へ
  4. 認定されると、申請日から約2〜3ヶ月後に受給者証が交付される(東京都の場合)

所得区分は同一の健康保険に加入する全員の所得で決まる

注意しなければいけないのは、所得区分が同一の健康保険に加入する全員の所得で決まるということだ。親の扶養に入っている場合は、世帯全員の所得証明が必要になる。

これは住民票上の家族ではなくて、同じ医療保険に加入している家族だということに注意が必要だ。

住民票を移している学生で、健康保険は親の扶養に入っている場合(通称「マル学」)は、実家を含めた世帯全員の所得で申請することになる。

最近は個人番号制度(「マイナンバー」)を利用して申請先の自治体が所得を確認してくれるので、世帯全員分の個人番号を書類に記入すれば大丈夫だ。

自立支援医療費(精神通院)の自己負担

自己負担は原則1割だが、利用者本人の収入や世帯の所得、疾患に応じて月額の自己負担上限額が設定されている。

東京都の場合は、住民税非課税世帯には原則自己負担がなくなる精神通院医療費助成制度もある。

住んでいる自治体によって制度が異なる可能性もあるので、それぞれの自治体に確認してほしい。

申請を済ませて思ったこと

自立支援医療費制度に限らず、生活保護や障害者手帳にも言えることだけど、自分で動かないと誰も助けてくれない

全ての福祉は、「助けてほしい」と声を上げることから始まる。

実際に認定されるかどうかは別として、うつ病などの精神疾患を抱えている人はひとまず申請してみたらどうだろうか。

診断書は実費だけども、「申請が通ったら負担が減ってラッキー」くらいの軽い気持ちで大丈夫。

誰も病気になりたくてなっているわけではないのだから、つらいときは「つらい」と言おう。

助けてほしいときは「助けて」と言おう。声を上げ続ければ、きっと誰かが手を差し伸べてくれるだろう。

国は医療費の抑制に躍起になっているけど、国の財政状況だとかそういうのは治ってから考えればいい。

余計なことを考えて必要最低限の生活ができなければ社会復帰が遅れて逆に迷惑をかけてしまうことになる。

苦しんでいる今は福祉の恩恵を享受して、症状が軽くなって社会に復帰できたときに恩返しをすればいい。

そのために「国家」という共同体を作っているのだから。

追記

その後無事に申請が受理されて「自立支援医療受給者証」が届いた。詳しくは以下の記事で。

プロフィール
悠木貴仁(P.N.)

リベラル保守を自称するブロガー、高校・専門学校などで英語を教える非常勤講師。小学生の頃からインターネットの海を漂う。中学校で不登校を経験後、全日制高校を卒業して早稲田大学に進学、上智大学大学院で修士号を取得。ASD・ADHD・双極性障害・てんかんを持病に持ち、精神障害者手帳2級。

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