アフィリエイト収入をめぐって悪質な詐欺が横行している。
本日付(2018年5月18日)の日本経済新聞電子版によると、「YouTube」や「instagram」を使えば簡単に稼げるという謳い文句で悪質な情報商材を販売する業者による被害が出てきているようだ。
誰でも「簡単に稼げる」訳ではない
収益化は確かに誰でもできる
確かに、ネットでの副業は誰でもできることだ。
ブログを執筆したり、写真や動画を編集する機材はスマートフォンやパソコンのアプリで簡単に出来るようになった。
一昔前は写真や動画の編集と言えばそれなりの価格の高画質カメラとAdobe Photoshop・Adobe Premiereなどの動画編集ソフトが必要だったりした。
現在は無料のアプリや安価なソフトウェアでそれなりの仕上がりになるので、参入のハードルは圧倒的に低い。
「コピペ」では読者が集まらない時代
競争者の少ない時代であればコピペサイトでもそれなりにアクセスを稼げたかもしれないが、Googleなどの検索エンジンはコンテンツの質を重視するようになった。
以前は通じたコピペなどのノウハウは通じない時代になっている。
日本経済新聞電子版に載っている「完全コピペビジネス」という1万円の手引書がどのようなものかは知らないけど、そんなに簡単に稼げることはない。
悪質業者のやり口は「初期費用は安く・複数回買わせる」
1万円の情報商材を買えば稼げるようになるという話を聞けば、それくらいの初期投資なら大丈夫だと思ってしまうひとも多いだろう。
こういう業者は、情報を小出しにしてどんどん値段をつり上げていく。
「それで稼げないのならもっといいツールがある」などと甘い言葉を囁いてくる。業者の思うつぼだ。決して騙されてはいけない。
悪徳占い師が「この宝石を買えば運気が上がる」などといって宝石を売りつけるのと同じような手口だと考えればわかりやすいだろう。
稼ぐには「時間」と「根気」が必要
実際にブログを運営してみればわかると思うが、Googleなどの検索エンジンのアップデートや時代の空気などあらゆる要員によってアクセスが得られる記事と得られない記事とがある。
頑張って時間をかけて書いたからといって読まれるわけでもなく、かといってリサーチ不足の記事は良質ではないので検索から弾かれる。
完全成果報酬と時間の切り売りのどちらが向いているか
ブログの広告収入は完全成果報酬なので、時給に換算するとコンビニや飲食店、塾講師に負けてしまうことも多い。僕は完全に自分の趣味(あるいは息抜き)としてブログをやっているので広告収入などあてにしていないのだが、アフィリエイターとして、副業ビジネスとして稼ぐというのであれば、少し頭を冷やして考えた方がいい。
時給制のアルバイトで時間を切り売りしたほうが稼げるというひとのほうが多いことだろう。
良質なブログ記事の執筆には時間がかかる
検索エンジンは良質なコンテンツをユーザーに提供するように努力を重ねていて、コピペでポイッと作ったような記事は上位に上がらないということはすでに述べた通りだ。
仕事をしているひとにとっては自明のことだろうが、良質なコンテンツを作るには時間と労力が欠かせない。だから多くのひとは会社などの組織に属すことによって、そのリスクの一部を肩代わりしてもらっているのだ。
本業でも副業でもアフィリエイターというのは基本的に個人で仕事を立ち上げるものだから、それによるリスクは全て自分が負うことになる。
自分の時間をブログ執筆や動画編集に使うとして、それでペイできるかというと、それはその人の運と腕次第としか言えない。
本気で収益化したいなら地道な努力が必要
どんな仕事にも言えることだけど、リスクを負ったうえで地道な努力を重ねていくということが欠かせない。
コンテンツ収益化ビジネスは参入のハードルこそ低くなったが、それによって「誰でも稼げる」という保証はどこにもない。
人間がインターネットを見る時間には限りがあるし、商品購入の報酬ともなると潜在的な顧客の財産がどれだけあるかということを考えれば、自ずと答えが出るだろう。
地道な努力を重ねて勉強し、良質なコンテンツを作る。
最初の1年は無収入あるいは赤字覚悟でコンテンツを届け続けるしかない。
「誰でも簡単に稼げる」などという悪質な情報商材に頼るのはやめて、自分の頭で考えて地道な努力を重ねていけばいいのだと思う。
参考リンク
- 「 YouTubeやインスタ、「簡単に稼げる」にご用心」(日本経済新聞電子版)
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