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【節分】「恵方巻きを食べるときの方角」の二重の誤り

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2018年2月3日は節分。明日の6時28分に立春を迎えて東洋占星術の暦では新年に突入する。最近では節分に恵方を向いて太巻きを無言を食べるという奇習が一般家庭に広まり、スーパーやコンビニでも「今年の恵方は南南東」というポスターが貼られている。

少しでも東洋占星術をかじった人であればこれが誤りであることがわかるのだけど、一般には全く知られていないようなので改めて書くことにする。

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2018年の恵方は「南南東」ではない

2018年の恵方は、中央の「戊」か南30度(流派によっては45度)を3分割した一番東側の「丙」。南南東とは少し向きが異なる。

2018年の十干は中央に座る「戊」。ところが中央は方位がとれない。よって戊は南に位を譲り、結果として2018年の恵方は南の「丙」となる。

(村山幸徳『展望と開運2018』 )

南南南東とでも言うべきだろうか。誤差と思われるかもしれないが、少しずれると凶神の方位だったりすることもあるので注意が必要だ。

東洋占星術では立春で新年を迎える

冒頭で書いた通り、明日の立春をもって新年に切り替わる。つまり今日はまだ(東洋占星術の)暦の上では2017年。2017年の恵方は「壬」(北30度を3分割した一番西側の方角)なので、「南南東」とは逆の方角ということになる。

もっとも、一部の流派では冬至をもって新年に切り替わるというところもあるので、それを信じているなら丙の方角(南南南東)でもいいかもしれない。

まとめ

以上、「2018年の恵方・南南東を向いて恵方巻きを食べよう」というコピーが二重に誤っていることを見てきた。

  • 2018年の恵方は南南東ではなく、南30度を3分割した最も東側。
  • 一部の流派を除いては立春で新年に切り替わるので2月の節分は前の年。

恵方巻きの習慣がないもので正直どうでもいいのだけど、恵方については正しい認識を持ってほしいと思う。

追記

朝日新聞の電子版「恵方巻き、早くも大量廃棄 店頭に並ばないケースも…」;2018/2/3)を見ていたら、「今年の恵方は南南東」と書いてあった。報道機関なんだからちゃんと調べてから記事にしてほしい。

https://digital.asahi.com/articles/ASL214VDCL21UTIL01L.html

しかしこの「太巻きを切らずに黙って食べる」という習慣、神様が望んでいるのかね。


僕が神だったら、「あー、なんて下品な食べ方!」って思うけど、この正直者が馬鹿を見るような社会を作った神様なら、そういうのを見てほくそ笑んでいる気がしなくもない(笑)。

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プロフィール
悠木貴仁(P.N.)

ブロガー、高校・専門学校・大学非常勤講師(英語)。早稲田大学卒業、上智大学大学院博士前期課程修了。修士(言語学)。

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